何時に眠りについたかは関係ありません。午前3時に起きれば、やっぱり眠いものです。早い——とんでもなく早い——けれど、起きなければなりません。睡眠は明日か来週、あるいはストライプドバスが冬を越しに去ったあとで取り戻せばいいのです。
水辺で過ごす一日一日は、語られるのを待っている物語です。けれど、その朝目の前に広がる光景だけがすべてではありません。昨日、先週、昨シーズン、さらには何年も前に起きたことが、魚の居場所や行動がはっきりしないときに、魚へと導いてくれることがあります。自分が毎日そこに出られないのなら、毎日出ている誰かと一緒に釣るのが一番です。その人は、あなたが読み始めたばかりの本の序文も前日譚も知っています。いや、きっとその本を書いたのも彼らでしょう。
ピスカタクア川に関して言えば、その本の著者はCaptain Zak Robinsonです。フライロッドを手に彼のボートに乗っているなら、あなたはもう正しい選択をしています。
ニューイングランドの海岸線のほぼ中央に位置するピスカタクア川の河口は、ニューハンプシャー州とメイン州の州境を成し、ポーツマス市の港にもなっています。州間高速道路95号線の高い橋の上から眺めると、広く、一様で、穏やかな川に見えます。しかし実際に水上に出ると、そこはたちまち迷路へと変わります。強い潮流、浅いチャネルと深いチャネル、岩礁、木々に覆われた島々、砂の干潟、そしてロブスター漁のブイ。そのどこかに、大型の在来種アトランティック・ストライプドバス——よそから来た皆さんにとっての「ストライパー」——が潜んでいるのです。
ライセンスを持つキャプテンとして15シーズン目を迎えたZakは、少年時代からこの水域で釣りとボートに親しんできました。合法的にバーに入れる年齢になる前に、すでに沿岸警備隊のマスターライセンスを取得していたほどです。高校時代の夏にはチャーターボートのメイトとして働き、一日中仕事をしたあと、夜更けまで自分で釣りをし、翌朝の夜明け前の便に遅れないようボートで寝泊まりすることもよくあったそうです。
Zakは、自らが釣る水域の熱心な守り手でもあります。Coastal Conservation Association of New Hampshireの会長を務め、American Saltwater Guides Associationの活動的なメンバーでもあり、責任ある魚の扱い方を丁寧に実践し、広めています。
Zakとは午前5時にスロープで待ち合わせる約束でした。10分前に着いたのに、彼はすでにそこにいて、ボートをスロープに下ろしているところでした。ギアバッグをハッチに放り込み、ランチをクーラーに入れて、いざ出発です。



アイドリングで桟橋を離れながら、あいさつを交わし、前回一緒に釣って以来の近況を語り合います。けれど、Zakはただおしゃべりしているわけではありません。いくつものことを同時にこなしているのです。彼の目は、水平線、魚探の計器、結んでいるフライ、そして私のあいだを行き来しています。私がどうでもいい話をだらだらしていると、彼が丁寧に話をさえぎりました。
「ごめん、ちょっと待って。少し走るよ」
ぎりぎりのところで帽子を押さえました。
走りながら、Zakがボックスから別のフライを手に取るのに気づきました。ボートが減速すると、彼はフローティングラインを通した8番を手にします。そのとき初めて、私にも魚が見えました。
それから45分間、スクーリー(若いストライパー)の群れをいくつも追いかけ、短いボイルが起きるたびにガーグラーをポコポコと引きました。魚が浮上し、射程内に入っていてキャストが決まれば、一尾掛かります。魚が沈んでしまうとキャストを控え、どこか別の場所で再び始まるのを待ち、見張るのです。
先ほどと同じように、Zakはいくつものことを同時にこなしています。捕食中のスクーリーをキャスト圏内に収めるよう私を位置取りさせながら、遠くで働くアジサシを見張り、時間をチェックしています。元気なスクーリーをもう一尾リリースしたところで、彼はフィストバンプの代わりに別のロッドを手渡してきました。インターミディエイトのシンキングラインをセットした9番です。
「移動しよう」と、トップウォーターのタックルを巻き取りながら彼は言いました。「外の様子をちょっとのぞいてみよう」



数分後、私は再びバウに立ち、岩だらけの海岸線に向かってフルキャストを繰り返していました。水は澄んでいて、流れの中で「ストリップ、ストップ、ストリップ、ストリップ、ストップ」と引くたびに、白いベイトフィッシュパターンが脈打つように泳ぐのが見えます。足元では、フジツボに覆われた岩のあいだで海藻が揺れていました。
今や風は追い風になり、キャストが15ft(約4.6m)伸びます。ボートほどの大きさの岩が二つ並ぶあいだにフライを落とし、ストリップを始めました。
「1尾ついてきてる」と背後から声がします。「そのまま動かし続けて」
一定のリトリーブを保とうと必死でしたが、緊張が高まってきます。
「2尾になった。少しスピードを落として、でも止めないで」
今度は私にも魚が見えました。幅の広い灰色の潜水艦が2隻、フライのほんの数フィート(約60cm)後ろを泳いでいます。そのうち1尾がぐっと前に出てきて、今にも食うと確信しました。フライまで6インチ(約15cm)もなかったはずです。そして——大失敗——私はストリップをミスし、フライが水中で止まってしまいました。魚は最後にひと目フライを見ると、くるりと向きを変え、長いストライプの入った魚体の全貌を見せて去っていきました。
「おお、今のはいい魚だった!」とZakは笑いながら言いました。「でも気にしないで。太陽も高くなってきたし、フラットで魚が見えるころだ」



ピスカタクア川に戻り、上流へと走ります。さっき見た魚の姿が頭の中で静止画のように焼きついたままでいると、Zakが減速し、本流からそれました。突然、背の高い松の木々に囲まれます。風がやみ、水深が浅くなり、太陽の暖かさを感じます。Zakはエンジンを切り、プッシュポールを手にしてプラットフォームに飛び乗りました。私は再びフローティングラインの8番を持っていますが、今度はクラブパターンが結ばれています。まるでフロリダキーズとニューイングランドが混ざり合った世界に迷い込んだかのようです。
それから数時間、上げ潮に乗ってベイトを追うストライパーを、泥の干潟でサイトフィッシングしました。魚は深いチャネルの縁を回遊し、ときには単独やペアで浅瀬を横切っていきます。底で魚体がギラリと光り、泥煙が上がり、ベイトフィッシュを水面の外まで追い回す姿さえ見られました。食うよりも見切られるほうが多かったのですが、チャンスが多すぎて、食わなかった魚のことなど考えている暇はありません。
上げ潮なので、フローティングラインをインターミディエイトに替えてゲームを続けます。さらに数尾のストライパーが私たちのフライに食いつき、掛かると浅瀬で派手に暴れ回りました。深いチャネルまで走られたら、スキッフで後を追います。
やがて満潮を迎え、釣れるペースが落ちてきました。インターミディエイトのタックルをしまいますが、このストライプドバス三段構えの戦術には、まだ最後の一手が残っています——ファストシンキングのセットアップです。
ピスカタクア川に戻り、今度は10番を準備してさらに上流へとボートを走らせます。Zakの頭の中にいったいいくつのポイントがあるのか、そしてなぜ一方を選び、もう一方を選ばないのか、私には永遠にわからないでしょう。彼がボートを減速させると、前方にカレントブレイクとくっきりとしたシームが見えました。350グレインのシンクティップの先には、20lb(約9kg)のリーダーと、私の手よりも長いイカのパターン。フォルスキャスト1回で、重いラインとパワフルなロッドが、水中の大岩が作るシームの真上へフライを送り込みます。6つ数えてからリトリーブを開始。長いストリップと、そのあいだに長いポーズを入れます。



3投目で、ラインが張り詰めました。いきなり根掛かりのように止まり、ゆっくりと重いヘッドシェイクが伝わってきます。間違いなく大きなバスです。Zakがモーターを止め、ここからは私の仕事です。この魚を岩から遠ざけ、水面まで浮かせなければなりません。10番を使っていて本当によかったと思いました。
4ラウンドにわたる攻防の末、Zakがリーダーをつかみ、バスの下あごを握りました。私はコックピットに降りてガンネルから身を乗り出し、その堂々たる魚に手を添えます。流れに向けて彼女を支えながら、Zakと私は黙って見つめていました。準備ができたのがわかったので、下あごから手を放します。尾びれのひと振りで私たちはずぶ濡れになり、彼女は深みへと帰っていきました。
気づけば潮に流されていました。二人とも立ち上がって周りを見回します。
「準備して、次に釣ってほしいポイントが来るよ」



Captain Zakのパーフェクトセットアップ
ニューイングランドのストライプドバス - フローティング
ストライパーシーズンにニューイングランドの大きな河口を進んでいくと、水面でベイトを追い回すスクーリーの群れに出くわすこともあれば、本流のチャネルに向かって広がる浅い泥の干潟に行き当たることも同じくらいあります。ボイルの最中に急降下するアジサシの下でガーグラーをポッピングするにしても、浅瀬を回遊するバスにグリーンクラブをサイトキャストするにしても、こうしたまったく異なる状況に効果的に対応できるロッドが欠かせません。SPECTRUM MAX 7/8とRIO Premier Striper WF8Fラインを組み合わせたMAVERICK 890-4は、水面中心の釣りをするストライプドバスアングラーにとって完璧なセットアップです。
— Zak Robinson(SAGEアンバサダー)
ロッド:MAVERICK 890-4
リール:SPECTRUM MAX 7/8
ニューイングランドのストライプドバス - インターミディエイト
上げ潮のなか、うねりが、フジツボに覆われた岩と海藻の森でできたニューイングランドの荒々しい海岸線に容赦なく打ち寄せます。波が来るたびに、岩を越えて海へと戻る水の流れが生まれ、方向感覚を失った獲物を一緒に引き込んでいきます。ストライパーは大きく力強い尾びれでこれを利用し、楽に食事にありつくのです。これはフライで大型のバスを狙う最も効果的な方法のひとつで、風の抵抗が大きいフライを正しい場所へ投げ込み、フライをレンジ内に留めておくには、それに見合った道具が必要です。SPECTRUM MAX 9/10とRIO Premier Striper WF9Iラインを組み合わせたMAVERICK 990-4は、外海側の岩壁や突堤を釣るのに完璧なツールです。
— Zak Robinson(SAGEアンバサダー)
ロッド:MAVERICK 990-4
リール:SPECTRUM MAX 9/10
ニューイングランドのストライプドバス - ファストシンク
北東部一帯では、大潮が世界でも有数の強い潮目を生み出すことはよく知られています。それはきっと、ストライパーがこの数千年のあいだに優れた捕食者へと進化してきたことと大いに関係しているはずです。彼らはこうした環境でただ生き延びているのではなく、むしろ繁栄しています。そして、最大級のストライパーほど最も強い潮目に好んで居着くこともまたよく知られています。とはいえ、そこを効果的に攻めるには、大きく重いタックルで釣る必要があります。そこで登場するのがこのファストシンキングのタックルです。SPECTRUM MAX 9/10とRIO Premier Striper 350grラインを組み合わせたSALT HD 1090-4は、最も強い潮目の中へ重いシンキングラインと大きなフライを効果的に送り込むための、完璧なパワーハウスです。
— Zak Robinson(SAGEアンバサダー)
ロッド:SALT HD 1090-4
リール:SPECTRUM MAX 9/10
Captain Zakと釣りに行こう
今回紹介したギアとテクニックを実際に試してみたい方は、下のリンクからSAGEアンバサダーCaptain Zak Robinsonとの釣行を予約できます。
ZakのSNSをフォロー:
文・写真
Jesse Robbins
編集/文 SAGEのリージョナルセールス&コミュニティマネージャーであるJesse Robbinsは、メイン州の出身です。ベイツ大学に在学中、今や悪名高い「ベイツ・フィッシング・クラブ」のメンバーだった彼は、その後西部へと誘われました。10年以上にわたってSAGEで働き、製品開発からマーケティング、セールスまで、在職中にさまざまな役割を担ってきました。10年ぶりにメイン州に戻った彼は、培ってきたスキルを試すべく、ニューイングランド地域のセールスとコミュニティを担当しています。また、Jesseの「釣り」に関するエッセイは、The Drake、The Flyfish Journal、Swing The Fly、そしてsageflyfish.comに掲載されています。フライフィッシング以外の趣味は、NBAのプレーオフ、ホワイトウォーターのボート、そして良質なカントリーミュージックです。
Joe Klementovich
写真 山、森、川、そして海で、次に伝える物語や生み出す一枚を探している私を見つけてください。私はエディトリアルやコマーシャルのクライアントのために、独特で困難なロケーションで、ありのままの写真を撮っています。ニューハンプシャー州ワシントン山の氷点下の渓谷から、ターポンを狙うフライフィッシングで訪れた虫だらけのフロリダ・エバーグレーズのマングローブの島々まで、さまざまな撮影で撮った写真が全国誌に掲載されてきました。フォトジャーナリストとしての経歴は、本物のストーリーテリングにこだわるコマーシャルのクライアントとの仕事にも生きていると感じています。フリーランスとして、The New York Times、Boy's Life Magazine、Fly Fishermanをはじめ、実在する人々や場所、そして彼らが語る物語をとらえることを重視する多くの媒体と仕事をしてきました。




原文:House Of The Rising Tide(Sage/SAGE・Far Bank Enterprises、2021年7月23日)
写真:SAGE・Far Bank Enterprises
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

User Name 2 Days ago
Lorem ipsum dolor sit amet, consectetuer adipiscing elit. Aenean commodo ligula eget dolor.