RIOアンバサダーのPaula Shearerは、FFI公認キャスティングインストラクターであり、アルバータ州南部のボウ川とその周辺の渓流をガイドするPS On The Flyのオーナー兼ガイドです。今回は、スティールヘッドという存在のはかなさ、私たちを形づくる川、そして恩返しをする責任について綴ってくれました。トンプソン川の思い出から、ブリティッシュコロンビア州サスタット川への再訪まで、苦労の末に手にした魚、たくましく残る釣り場、そして舞台裏で支えるガイドたちの姿を織り交ぜながら。その根底にあるのは、川を守り、感謝し、この釣りを未来へつないでいく物語です。
メンドを入れ、流れをスイープし……待ちわびた「ググッ」という引きを待つ。野生のスティールヘッドを狙って川に立ち、フライをスイングさせるのは数年ぶりのことでした。悪天候と増水による濁りで、この2年間のスキーナ釣行の計画は立て続けに流れていました。そして、トンプソン川へ気軽に出かけられた日々はもう終わっていました。伝説のスティールヘッドと、スタンレーカップのプレーオフ並みに過酷なウェーディングは、今ではそう遠くない記憶と、時が止まったような数枚の写真の中にしか残っていません。
トンプソン川は、これほど多くの人が変化を訴えていたにもかかわらず、活気あるスティールヘッドの釣り場がいかに早く絶滅寸前にまで崩れ落ちてしまうかを示す、胸をえぐられるような例です。あの川は私にとって大きな意味を持っていました。いきなり深みへ放り込まれるようにして腕を磨き、何シーズンも使い続けられる良い道具に投資することの大切さを教えてくれた川です。そして、スティールヘッドの釣りがはかないものであることを、今も思い出させてくれる存在でもあります。今日あっても、明日にはなくなるかもしれない。だからこの秋、Suskeena Lodgeの空き枠の案内がメールで届いたとき、私は飛びつきました。ボウ川でのシーズン最終日を終えたその足でダッフルバッグに荷物を詰め、次の便に飛び乗らなければならなかったとしても。
その一週間は、ビーニーとダウンジャケットが欠かせないほどの冷え込みでした。ブリティッシュコロンビア州北部の夏遡上スティールヘッドのシーズン終盤、冬の入り口にふさわしい天気です。それでもサスタット川は素晴らしいコンディションを保っていました。ガイドは毎日異なる区間へと私たちを案内してくれ、どのランも見た目どおりに魚の気配にあふれていました。一週間で一尾でも釣れれば特別なことだったでしょう。しかし私たちはそれ以上に幸運で、ほとんどの日にそれぞれ少なくとも一尾を手にすることができました。快適なロッジと荒々しい自然に囲まれたサスタットは、どの釣行でも自己記録が出る可能性がある場所。質と量の両方に出会えるかもしれない場所なのです。



キャストの合間には、ガイドたちと話を交わしました。釣り上げた魚のこと、釣れなかった……けれど釣りたかった魚のこと。どのガイドもその週に何かしら違うものをもたらしてくれます。何でも知っているベテランから、がむしゃらな新人まで。私たちのガイドの一人は、Zachという21歳の青年でした。運転免許を取れる年齢になるかならないかの頃からアングラーに魚を釣らせてきた、バンクーバー島出身の正真正銘の天才です。プロとしての経験は年齢をはるかに超えており、お客さんに魚を釣らせるためのあらゆる過程を心から愛していることが伝わってきました。釣り上げられた一尾一尾が、まるで彼自身の魚のようでした。そしてその週にスティールヘッドが釣れるたび、誰もが共感できるような期待感が彼の中で高まっていくのが見て取れました。釣りは絶好調で、もうすぐZachが自ら竿を出して味わう番が来るはずでした。
ガイドというのは面白いもので、誰よりも長く水辺で過ごしているのに、たいてい一番くたびれた道具を使っています。傷だらけのライン、使い込まれたリール、継ぎはぎのウェーダー、限界まで酷使された装備。Zachも例外ではありませんでした。ロッドはぼろぼろで、フライラインは古い錨綱よりも擦り切れていました。僻地に駐在するガイドたちが、手に入るわずかなもので何とかやりくりしている様子を見て、ちょっとした手助けがどれほど大きな意味を持つかを思い出しました。そして恩返しをする機会があるのなら、自分の道具に刻まれた物語を次へ手渡してもいいのではないでしょうか。
週の終わりには、私のフライラインはZachのポケットの中に収まっていました。忙しいシーズンの間、彼のロッドとリールが使われずに置かれていたことを知っていたからです。トンプソンからサスタット、そしてその間のあらゆる場所で私に運をもたらしてくれたこのラインが、これからも釣りを続け、同じ幸運を少しでも運んでくれるなら——それが正しいことに思えました。私のラインの物語はサスタットでの最後のキャストで終わったけれど、Zachとともに、これからたくさんの川で新しい物語が始まる。そう思うと、胸が躍ります。

原文:Speying it Forward(Paula Shearer/RIO・Far Bank Enterprises、2026年2月25日)
写真:RIO・Far Bank Enterprises
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

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