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黒背景に置かれたパープルのChubby Chernobyl

BEHIND THE FLY

ビハインド・ザ・フライ|Chubby Chernobyl

Patrick Kilby2020年8月26日

Chubby Chernobylほど人気のあるフライなら、ずっと昔からあると思うでしょう。でも、実は2003年にたった2色で始まったと言ったら信じられますか?

2002年から2012年まで、私はオレゴン州ポートランドの小さなフライ製造会社で働いていました。友人で同僚のChris Conatyは、製品開発、マテリアルの調達、そしてシグネチャーフライデザイナーとの窓口を担当していました。2003年のある日、彼はフラッシュテイル、ダビングとフォームのボディ、そして白いダブルウイングを備えた、チェルノブイリ・アント風のフライを持ってきました。名前を考えようと、彼はそのフライをオフィスで回していました。ダビングとフォームを使っているので、チェルノブイリ・アントよりずっと太っていました。Chrisが「こいつは本当にデブ野郎だな」と言いました(おそらく映画『オースティン・パワーズ』のマイク・マイヤーズ演じるキャラクターを観たばかりだったのでしょう)。そこで私は思わず「チャビー・チェルノブイリはどう?」と口走りました。Chrisはにっこり笑って「それだ」と言いました。

ずらりと並べられたChubby Chernobyl

このフライはスネーク川やボズマン周辺で少しずつ愛用者を増やしていましたが、私たちが住んでいたオレゴンやワシントンでは一度もブレイクしていませんでした。私は毎年5月と6月のストーンフライのハッチに合わせてデシューツ川でゴールドの#10を使い始め、それが当時の人気パターン、たとえば無敵のNorm Woods Specialなどをことごとく上回る釣果を出すのを目の当たりにしました。友人たちと分け合うため、そして出会ったほかのアングラーに配るために、いつも何箱も持っていったものです。

その地域には、多くのガイドトリップを運営し、大量のフライを売っているフライショップがありました。その店は、ガイドたちに自店で売っているフライだけを使ってほしいと考えていました。当時そこでガイドをしていた友人に、このフライがいかにすごいかを話していましたが、律儀な彼は雇用関係を損ないたくなかったのです。それでも私は彼にフライを送り続け、どれだけ釣れるかという話を聞かせ続けました。ついに彼も折れて、お客さんとの釣りで使い始めました。その差は歴然で、彼はオーナーたちに共有せざるを得ず、ほどなく店側もこのフライを大量に注文するようになりました。

すべての始まりとなった2色は、レッドとゴールドでした。2006年にタンとオレンジ、2007年にロイヤル、2009年にピンク、パープル、プテロナルシス、オリーブ、ブラック/タンが加わりました。2019年にはRIOがブラック、チャートリュース、ブルー、ロイヤルパープル、イエローを追加しました。

指でつまんだ2本のタンカラーのChubby Chernobyl

このパターンから派生したバリエーションもたくさんあります。人気のひとつがChubby Normで、Norm Wood Specialの配色を施したChubby Chernobylです。

一見すると、このフライは大きすぎる、派手すぎる、大きな白いダブルウイングが明るすぎる、と感じるかもしれません。しかし、このフライを殿堂入りさせたのは、まさにそのウイングなのです。トラウトのドライフライでお客さんをガイドしているガイドなら誰でも、フライが見えないお客さんがどれほど多いかを教えてくれるでしょう。Chubby Chernobylはそれをすべて変えました。お客さんはフライがとても見やすいと絶賛します。よく浮き、ドロッパーも支えられ、そのうえ魚も釣れる。お客さん向けのドライフライとして、まさにガイドの夢のようなフライなのです。

Chubby Chernobylをくわえたトラウトの口元

では、なぜ魚はこのフライが好きなのでしょうか。川面を流れるストーンフライの成虫を観察していると、じっとしている個体は長い距離を流れても食べられないことがあります。しかし、羽をバタつかせている個体は、まるで磁石のように魚を引きつけます。つまり、秘密はやはりそのウイングにあるのです。フォームとラバーレッグのフライは市場にたくさんあり、それらが釣れることは分かっています。しかし、その同じフライに白いダブルウイングを加えると、羽が猛烈にバタついているような印象を与えるのです。角型のラバーレッグはオールの役割を果たし、泳ぐように前後に動きます。フラッシュテイルはかすかに光を反射して、動きと生命感を演出します。

このフライではウイングが非常に重要なので、私が好んで使うコツのひとつが、小さなワイヤー製の犬用ブラシを持ち歩き、時々ウイングをふんわりと整えることです。フローテーション剤や魚のヌメリでウイングが寝てしまうと、バタついているような見た目が失われます。犬用ブラシで数回とかすだけで、また準備万端です。

このパターンのもうひとつの大きな利点は、一年のうち約7か月も使えることです。春の最初のスコワラのハッチから、5月と6月のグリーンドレイク、ゴールデンストーン、サーモンフライ、そして7月から9月下旬までのホッパー。それ以外の時期はアトラクターとして活躍します。

昆虫を模すカラーではゴールド(ゴールデンストーンやホッパー用)が一番ですが、アトラクターカラーとしてはパープル、ロイヤル、ロイヤルパープルが上位です。ブラック、ブラック/タン、ピンクも有力な候補です。

Chrisは当時、社内のフライデザイナーだったので、フライの売上からロイヤリティを受け取るのではなく、フライをデザインすることで給料を得ていました。その点で、私もChrisと同じ道を歩んでいます。今は幸運にもRIOで製品開発担当として働いており、仕事の大きな部分はRIOのためのパターンを生み出すことです。釣りに行くときには選べるフライが山ほどありますが、何度も何度もChubby Chernobylに手が伸びてしまいます。このフライにはそれだけの信頼があり、使っていて楽しいからです。

2021年にはシカダ(セミ)とクリケット(コオロギ)、2022年にはピーチ、2023年にはバンブルビーのバージョンを追加しました。

バイスに固定されたChubby Chernobyl

原文:Behind The Fly - Chubby Chernobyl(Patrick Kilby(RIO Fly Designer)/RIO・Far Bank Enterprises、2020年8月26日)
写真:RIO・Far Bank Enterprises
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

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