文:Mark Rauschenberger|写真:@troutandtequila
キャンピングトレーラーを引いた私の白いフォードのピックアップは、ワイオミングの暗い夜へとどんどん分け入っていきます。数百マイル(数百km)のハイウェイを走り抜け、車内の3人は、この先に待つ「釣りだけの72時間」への期待で胸を高鳴らせています。舗装路が未舗装の土の道に変わると、長距離運転で疲れていた私の目は驚くほど冴えてきます。もうすぐだ——骨の髄までそれを感じます。
時は11月の半ば、しかも真夜中。私たちは、私が「地球上で最高の場所」だと思っている場所へ向かっています。友人のJasonは運よく私たちよりずっと早くフロントレンジを出発できたので、さらに運よく、お気に入りのキャンプサイトを押さえていてくれたらと願っています。トラックとトレーラーが最後の洗濯板のような凸凹道をガタガタと越えると、大きな松の木の下に、Jasonのキャンパーの明るい灯りが見えてきました。こうして、私たちの秋の「カウボーイ・カントリー」の旅が始まります。


気づけば朝日がキャンパーのブラインド越しに差し込み、私たちはのそのそと起き出して「トラウト・キャンプ」の初日を迎えます。BrandonとSpencerはすぐさまグリドルに火を入れ、ハッシュブラウン、ソーセージ、ピーマン、玉ねぎを山盛りに。まもなくこれが朝食のタコスになります。みんなで急いで平らげ、その日の支度に取りかかります。レイヤリング、ウェーダー、ニンフリグを組んだ番手のロッド、そして最後に、しかし決して忘れてはならない数本のスペイロッド。
ここの川は大きく、釣り人は少ないので、初日の朝にどこを釣るかの選択肢は無数にあります。少し下流のB&Eホールは、湖から遡上してくる魚が水系を移動している可能性を考えると、いい選択かもしれません。さらに下流には、高地砂漠を縫うように流れる見事な網状流があり、セージブラシとプロングホーンに囲まれて朝を過ごすこともできます。峡谷の奥深くへと上流に分け入り、私がこれまでに見た中でも指折りの美しい釣り場を岩から岩へと渡り歩くことだってできます。結局私たちは、いちばん楽な選択肢を選び、私のお気に入りのひとつで、玄関から数歩のキャンプ・ホールから一日を始めることにしました。水辺へ向かう道中、テンションは過去最高です。


この先の3日間、釣りがどう転んだとしても、ひとつだけはっきりしていることがあります。こんな魔法のような場所に仲間を引っ張ってくれば、その旅はほぼ間違いなく最高のものになる、ということです。これからの数日間、私たちは過去の旅の笑える思い出を語り合い、犯罪スレスレの勢いでお互いをいじり倒し、ビールを何本も分け合い、焱き火を囲んで何時間も笑い転げるでしょう。こういう旅では、釣りそのものは壮大な冒険のおまけに過ぎないのです。
とはいえ、私たちは川に足を踏み入れ、最初の一投の準備を整えます……


原文:Once Upon a Time in Wyoming(Yakoda Supply、2025年1月26日)
写真:@troutandtequila/Yakoda Supply
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

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