その季節で最初の冷え込んだ朝。長い未舗装路に沿って並ぶ松の木々は、10月の重たい雪をかぶってうなだれています。私たちは渓谷の縁に車を停め、タックルを準備します。バッグには丸一日釣りをするための荷物を詰め込みました。缶スープ、ジェットボイル、スモークサーモン、バーボン、そして予備の防寒着――それも、ありったけの防寒着です。数頭のミュールジカが不思議そうにこちらを見つめる中、私たちは渓谷の底へ、そして川へと蛇行しながら続くかすかな獣道をたどり始めます。谷に降り立つと、切り立った花崗岩の岩壁が旧友のように私たちを迎え、冷たく流れる水はまるで我が家のように感じられます。

今日の釣りは少し渋めですが、私たちにとってはたいした問題ではありません。深い瀬を横切るようにストリーマーを何度もスイングさせ、いつアタリが来てもいいように身構えているものの、バイトはほとんどありません。空からは大きな雪片が舞い落ち、川岸を白く覆っていきます。夏の遊び場だったこの場所を、大自然が目の前で冬のワンダーランドへと変えていく。ここにいられるのは、本当に幸運なことです。
一匹も釣れないことにだんだん焦りを感じ始めた私たちは、もう少し渓谷の奥にある別のポイントへ移ろうと話がまとまります。その途中、川辺の大岩に1羽のタカがとまっているのを見かけました。雨と雪で羽がぐっしょり濡れて、飛べなくなっているのです。私たちはしばらくタカのそばに腰を下ろし、凍てつくような視線をこちらに向けられながら、より暗い色のストリーマーに結び替えます。

祈るような気持ちで、タカのとまる岩の下流にある深いテールアウトを、交代で釣っていきます。すると、美しい魚が何尾か私たちのネットに収まってくれました。寒くて、濡れていて、だんだんつらくなってきているのに、誰もやめようとはしません。

とうとう疲れに屈し、私たちは川から上がって休憩を取ることにします。葉を落としたアスペンの木立の下で小さな焚き火をおこすと、冷たい秋風に木々がカサカサと鳴ります。赤く光るおき火に身を寄せ、冷えきった体を温めていると、暖かい煙が目にしみるのさえ心地よく感じられます。バーボンとスモークサーモンを分け合いながら話をします。けれど焚き火を囲む会話がいつもそうであるように、話し声はだんだんと静まり、やがて聞こえるのは川の音だけになりました。私はスキットルからバーボンをもうひと口飲み、何も言わずに次の人へ手渡します。私たちの周りでは、雪が降り続いています。

原文:FALL(Mark Rauschenberger/Yakoda Supply、2018年10月30日)
写真:Yakoda Supply
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

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