カリフォルニア州イースタンシエラのハイデザート(高地砂漠)の水域で、ガイドのTom Lippenは、その多才さと適応力、そしてあらゆるレベルのアングラーに教えることへの情熱で評判を築いてきました。Rippen Lips Flyfishingの顔として、オーエンズ川やイーストウォーカー川といった名だたるフィッシャリーをウェーディングで釣り歩く一方、クローリー湖ではスティルウォーター(止水)のトリップも行っています。それも多くの場合、同じシーズンのうちに、です。冬に湖から遡上してくる強烈な引きの魚に合わせて戦術を詰めるときも、夏の止水のバイトを追うときも、彼のアプローチの根底にあるのは入念な準備、刻々と変わるコンディションへの深い理解、そしてお客様が水辺でスキルを広げる手助けをすることへの純粋な愛情です。
Tomと彼のガイドプログラムについては、@rippen_lips_flyfishingで詳しくご覧いただけます。

REDINGTON:REDINGTON Squadに加わって数年、昨年EDCロッドを発表した際には主役を務めてくれましたね。Everyday Carryのプロフィール動画(下に埋め込んでいます)をまだ見ていない方のために、あなたが何者で、どこで、いつガイドをしているのか教えてください。
Tom:私のガイドサービスは「Rippen Lips Flyfishing」といいます。名字と、長年呼ばれてきたあだ名「Rippen Lippen(リッペン・リッペン)」をもじった名前です。なんとなく定着したのと、覚えやすくて個性的な名前にしたかったんです。カリフォルニア州イースタンシエラ山脈のマンモスレイクス周辺で、一年を通してガイドをしています。主にオーエンズ川、イーストウォーカー川、マギー・クリークといった地元の水域を「ウォーク&ウェード」で釣り歩いていて、ほかにもベイボートを使ったクローリー湖でのスティルウォーター・トリップなども行っています。
REDINGTON:ガイドシーズンが長いぶん、天候やコンディションもかなり大きく変わりそうですね。
Tom:ハイデザートの山岳地帯で一年中ガイドをしていると、時期によって天候も、目にする魚や狙う魚もまったく違ってきます。たとえば秋から冬にかけては、アッパー・オーエンズで湖から遡上してきた大型で引きの強い魚がニンフやストリーマーを食い、ロワー・オーエンズではポケットウォーターで小ぶりな居着きの魚がドライやニンフに出ます。春はウォーカー川で雪代の速い流れをニンフで釣ることが多く、夏はクローリー湖での止水の釣り一色になります。本当にあらゆる釣りを少しずつ経験できるんです。
REDINGTON:そうなると、どんな状況にもお客様が対応できるよう、時期ごとにどんな装備を持っていくのですか?
Tom:秋から冬にアッパー・オーエンズでガイドするときは、たいてい毎日数本のロッドをセットして準備しています。まずEDC/ACEの10ft 5番のコンボ。ラインは普段RIO Elite Gold XPを合わせます。ストリーマーを投げるならVICE/ACEの9ft 6番です。さらに、流れの速いシームをタイトラインで探って大きな魚を狙うために、RIO Technical Euro Nymphラインを合わせた10ft6in 4番のSTRIKE/TILTのコンボも持っていきます。
小ぶりな居着きの魚を狙うことが多いロワー・オーエンズでは、インジケーターの釣り用に10ft 4番のEDC/ACE、3番のSTRIKE/TILT、そして日中にハッチがあって魚が上を向いたときにドライを投げるための、9ft 4番のClassic Troutのロッドとリールのセットアップを持ち歩きます。夏にボートに乗るときは、インジケーターを使った止水のニンフィングで長いリーダーをピックアップしやすいよう、10ftクラスの長めのロッドがあると助かります。


REDINGTON:お客様のために3つのセットアップをすべて担いで歩く時期もあるのですか? また、お客様がそれぞれのセットアップで魚を釣り上げる「三冠達成」の日もあったりしますか?
Tom:ええ、ありますよ。川に出る日はほとんど、全部持ち歩いて何にでも対応できるようにしています。サーフィンやスノーボードの世界では、状況ごとに使い分ける複数の道具をそろえることを「クイーバー」と呼ぶのですが、ガイドにも同じ考え方を持ち込みたいんです。「ロッド、それで足りてる?」なんてよくからかわれますが、どれだけ魚が釣れるかを見れば、笑っていられなくなりますよ。
2つ目の質問への答えもイエスです。3つのセットアップすべてで魚が釣れる日はたくさんあります。「ユーロニンフィングってやったことあります? ここはそれにうってつけの流れですよ」とか、「ほら、ライズしてる。このドライのリグを持ってやってみてください」と言えるのは、楽しいし、お客様も夢中になってくれます。
REDINGTON:お客様にとっても、一日でいろいろなスタイルを試せるのはさぞ楽しいでしょうね。とはいえ、3つのセットアップとなると大変ですから、ガイドとして教えることが本当にお好きなんでしょう。
Tom:まさにそうです。フライロッドで魚を釣るさまざまな方法を学ぶほうが、ずっと楽しくて充実した体験になりますし、私にとってもいい一日になります。ガイドの仕事はすべてが好きですが、特にコーチングの部分が好きです。父は地元でも指折りの野球コーチとして知られていて、小さな町のリトルリーグのチームを何度も州大会の優勝に導きました。ある年には、あと一歩でリトルリーグ・ワールドシリーズに出場するところでした。私のコーチングのスタイルは、父から多くを受け継いでいるのだと思います。
私はいつも言っているんです。優れたガイドになるのに、一番釣りがうまい人である必要はない。でも、優れたコミュニケーターであり、優れた教え手である必要はある、と。
REDINGTON:REDINGTONのセットアップの中からひとつだけ選ぶとしたら、どれにしますか?
Tom:ひとつだけ選ぶなら、EDC/ACEの10ft 5番ですね。ドライフライ、ニンフ、ストリーマーと、本当に何でもこなせるからです。小さな魚でも楽しめるだけのしなやかさがありながら、トロフィーサイズにも対応できるバックボーンを備えています。それにACEは、大物相手にドラグを締め込みたいときの調整が実になめらかなんです。



REDINGTON:道具や釣りのスタイルに関係なく、一日を共にするすべてのアングラーに教えたいことは何ですか?
Tom:すべてのアングラーに、何か新しいことを学んで帰ってほしいと思っています。40年フライフィッシングを続けてきた人でも、まだ試したことのない新しいテクニックや、より効率的なやり方が必ずあるものです。釣りに唯一の「正解」はありません。水への向き合い方は人それぞれです。そして何より、楽しんでほしい。結局のところ、それがすべてですから。
REDINGTON:世界中の誰とでも一緒に釣りができるとしたら、誰を選びますか?
Tom:たぶんFly Fish FoodのUncle Cheechですね。彼のフライタイイングのYouTubeチャンネルを何年も見ていて、たくさんのパターンを教わってきました。とにかく面白い人なので、一緒に川に出たら最高に楽しい一日になるはずです。Cheech、もしこれを読んでいたら——一緒に釣りに行こう!
原文:Redington Gear Guide with Tom Lippen | California Trout(Matt Otepka/REDINGTON・Far Bank Enterprises、2026年4月20日)
写真:REDINGTON・Far Bank Enterprises
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

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