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どこまでも続くクリスマス島のエメラルド色のフラットに立つ2人のアングラー

ADVENTURES

オフ・ザ・グリッド ― クリスマス島の記憶

Redington2020年3月30日

新型コロナウイルスの感染拡大により、ソーシャルディスタンスの実践は当面の「新しい日常」となりました。REDINGTONのオフィスも閉鎖され、私の仕事環境は、朝のコーヒーを片手に同僚と近況を話す毎日から、メールに返信しようとするたびにキーボードの上から猫をどかす毎日へと変わりました。メール対応と、かまってほしくてたまらない猫の邪魔の合間に、私はふと以前出かけたキリバスへの旅を思い返していました。キッチンカウンターでソーシャルディスタンスを取るより、あそこのほうがずっといい場所だろうな、と。キリバス、フライフィッシングの世界では「クリスマス島」と呼ばれるその島は、南太平洋に浮かぶ辺境の島で、ハワイから南へ飛行機で3時間ほどの場所にあります。今回の感染拡大をやり過ごすには完璧な場所でしょう。もっとも、ウイルスが島に上陸しなければの話ですが。それを防ぐため、現地の政府は世界のこの辺境の地へのCOVID-19の流入を防ごうと、クリスマス島への渡航をすべて停止しました。COVID-19が人々に感染し始める数カ月前の時点で釣りは好調でしたから、年明けから釣り場へのプレッシャーがほぼゼロになった今、どれほど釣れているのか想像するしかありません。

低木の間の砂道を走る、荷台に屋根の付いたトラック
クリスマス島の広大なフラットとアングラー
水面から突き出た魚の背びれ

これ以上ないほどの辺境の地。写真:Clay Nowak

クリスマス島へ向かうには、朝の出発時刻が早いため、ホノルルで一泊する必要があります。私はシアトルに住んでいるので、この乗り継ぎの一泊は大歓迎でした。脚にも少しビーチで過ごす時間が必要でしたから。ビーチで午後を過ごし、マイタイを一杯飲みすぎたあと、グループは翌週のフラットでの釣りに胸を躍らせていました。旅が現実味を帯びたのは、入国審査を抜け、乗ってきた飛行機が最終目的地に向けて再び離陸していくのを見送ったときでした。クリスマス島への便は週に1便しかないので、その時点で、良くも悪くも最低1週間はそこにいることが決まったのです。私たちはピックアップトラックの荷台の木のベンチに乗り込み、友人であるFly Water Travelが手配してくれたChristmas Island Outfitters/サンセットロッジへ向かいました。簡単な紹介を済ませると、部屋に落ち着き、待ち受ける1週間の釣りに備えてロッドのセッティングを始めました。クリスマス島は魚種が非常に多様なので、あれもこれもとさまざまなロッドを使いたくなってしまいます。BUTTER STICKのようなグラスロッドから、ブルーウォーター用の16番PREDATORまで、そしてその間のあらゆる番手が出番を待っています。グループのほとんどは、ボーンフィッシュとトリガーフィッシュ用に7番、GT用に11番を選びました。ロッドは準備の第一段階にすぎません。夕日が水平線に沈んでいくのをビーチに座って眺めながら、残りのギアの整理も始めていました。

浅瀬でかがみ込み、釣ったボーンフィッシュを扱うアングラー
フェイスカバーと赤いバックパック姿でフラットに立ち込むアングラー
オレンジ色のボートの上で缶飲料を飲むアングラー

最初の2日間で、私たちはすぐに気づきました。控えめに言っても、持ってきたギアの量が多すぎたのです。島に持ち込んだ釣り道具を一つ残らず、さらにカメラ機材、レインギア、水、おやつまで、背負ったデイパックに詰め込もうとしていました。きっと一人ひとりのパックは20ポンド(約9kg)近くあったと思います。釣りの最終日には、どのフラットに何を持っていき、何をボートに残しておけば身軽でいられるか、すっかりエキスパートになっていました。釣りはすべてウェーディングで行い、スキフやパンガから釣るのと比べて一長一短がありました。広い範囲をカバーできず、ボートから釣るときのように高い位置から魚を見つけやすいという利点もありませんでしたが、ボートを降りて歩くことで、全員ができるだけ長く釣りをする機会を得られました。ほかの多くのソルトウォーターのデスティネーションのように、一日の半分をボートの舳先で誰かが釣るのを眺めて過ごすより、このほうがずっといいと感じました。Christmas Island Outfittersでは、1艇にアングラー4人、ガイド2人という体制でした。アングラー1人しか立てないほど小さなフラットもあれば、9マイルフラットのように、ボート1艇分以上のアングラーでも余裕で受け入れられる広大なフラットもありました。クリスマス島で初めてボートから降りたアングラーなら、きっと現地に生息するさまざまな種類のトリガーフィッシュのどれかを見つけられるでしょう。大きなオレンジ色や黄色っぽいこの魚は、まるで水に浮かぶカボチャのようで、ソルトウォーター初心者でも見つけられます。見つけるのは簡単でも、掛けてランディングするとなるとまったく別の話です。とにかく警戒心が強く、リーダーを一瞬で切ってしまうサンゴの中に棲み、その歯はどんなに強いフックでも噛み砕いてしまいます。キャストを十数回繰り返して、そのすべてで逃げられたところで、トリガーフィッシュを諦めてしまうアングラーも多いのです。ボーンフィッシュについては、ほとんどのアングラーが最初は見つけるのに苦労し、一日の大半、ミルクフィッシュやフグをボーンフィッシュと見間違え続けることになります。GTに関しては、フラットに現れた瞬間にわかります。フラットを移動しながら活発に狩りをする大きな魚を見間違えることはまずありませんし、そこにガイドの興奮した声が加われば、GTだとすぐにわかるはずです。

CRUX 790-4

790-4のCRUXは、クリスマス島に数多くあるフラットのひとつでボーンフィッシュを忍び寄って狙うのに、パワーとコントロールを完璧なバランスで兼ね備えています。7番なら、クリスマス島の平均的なサイズのボーンフィッシュを楽しく釣ることができ、それでいて風に負けないだけのパワーも十分に備えています。

ロッドを並べたオレンジ色の屋根付きボートの船首に立つアングラー
フラットにひざをつき、トリガーフィッシュを手にするNicole
澄んだ浅瀬を泳ぐ魚の尾びれを水面越しに見た様子

1週間の釣りは素晴らしいものでした。天候にも恵まれ、立ち寄ったほとんどのフラットで魚を掛けるチャンスがたっぷりありました。ボーンフィッシュは、見つけられるようになりさえすれば数多くいて、なかなかのサイズの個体も回遊していました。毎日、少なくとも1尾のGTが誰かのキャスト圏内に入り、フライに興味を示すものも何尾かいました。トリガーフィッシュについては、3日目には私は完全に打ちのめされて諦めていました。一方、Nicoleは粘り強く、トリガーフィッシュをランディングすると心に決めていました。彼女は毎日のように魚を掛けましたが、あれこれの理由でどうしても手元まで寄せられませんでした。そして最終日、ついに1尾がフライを食いました。ファイト中もフライは持ちこたえ、サンゴにリーダーを切られることもなく、苦労の末に彼女はトリガーフィッシュをランディングしたのです。Johnもひとつの魚種に集中して時間を費やし、旅の半ばにはGTを手にしていました。魚は誰にも十分に行き渡り、水の上でも陸の上でも仲間と素晴らしい瞬間を分かち合えた、大成功の1週間でした。

浅瀬で銀色の大きな魚を抱えるピンクのシャツのアングラー
広大な白いフラットにひとり立つアングラー
フライボックスのフライを指さして選ぶ手元

CXI(クリスマス島)GTコンボ

1190-4 PREDATORなら、CXIのリーフ内で出会うどんなGTにも対応できます。ロードしやすいティップが大きめのベイトフィッシュパターンをしっかりターンオーバーさせ、バット部分に余力のあるパワーで魚にさらにプレッシャーをかけられます。これにGRANDE 9/10/11を組み合わせれば、もはやフェアな勝負とは言えないほどです。

クリスマス島での釣りについては、ウェブで少し検索すれば役立つアドバイスがたくさん見つかります。ここでは、ウェブでは見つからない、今回の旅で私が学んだコツをいくつか紹介します。

浅瀬でGT(ジャイアントトレバリー)を手にするバックパック姿のアングラー
ターコイズ色の海を進む赤いボートの船首に座るアングラー
ヤシの木が並ぶ島を背にフラットを歩くアングラー

REDINGTON流 CXI(クリスマス島)のコツ

フラットをウェーディングする際の股ずれを防ぐため、Body Glideを持っていきましょう。

ランチは本当にひどいので、朝にブレックファストブリトーを作れるようトルティーヤを持っていきましょう。

お気に入りのホットソースを持っていきましょう。食事を救ってくれるかもしれません。

バックパックを持っていくなら、フライやリーダーなどの必需品にすぐ手が届くよう、チェストパックを付けておきましょう。

本気でGTを釣りたいなら、常にGT用のロッドを手に持って準備しておきましょう。そうでないと、ロッドを持ち替えている間にチャンスを逃してしまいます。

防水のボートバッグを持っていき、ギアの大半はボートに置いておき、フラットを歩くときは小さく軽いパックで済ませましょう。

釣りのあとに一杯やるのが好きなら、ホノルル空港の免税店へ。割り材がほとんど手に入らないので、ラムかウイスキーがおすすめです。

スピニングロッドを持っているなら、ロッジ滞在中にビーチから投げるために持っていきましょう。巨大なGTが泳いでいくのを目にしましたが、あのLeftyでさえ届かない距離でした。

ボーンフィッシュ用のフライは、思っているよりも重くて小さいものを持っていきましょう。潮が変わると大量の水が押し寄せるので、軽いフライでは魚のところまで届きません。

予備の帽子、ストリッピングガード、サングラスなど、釣りに欠かせないものはもうひとつずつ持っていきましょう。どれも小さなものですが、現地では替えがききません。

サンセットロッジに戻ると、私たちは夕食前に何杯か飲みながら、ビーチでくつろいで夕日を眺め、その日の冒険を振り返りました。クリスマス島にいると、世界のほかの場所で何が起きているのかを忘れてしまいがちです。しかし残念ながら、クリスマス島も世界や変化と無縁ではありません。今年からクリスマス島にはクルーズ船が寄港するようになります。それは地元の人々にとって必要な経済的な後押しになるでしょうが、釣り場や地元の人々の伝統的な暮らしにとっては、どんな代償を伴うのでしょうか。クリスマス島が直面するもうひとつの不安は、気候変動の影響です。海水温の上昇はフラットに大きな影響を及ぼしており、天然のサンゴは10年前と比べてごく一部しか残っていません。島の最も高い地点でも海抜わずか10フィート(約3m)ほどしかなく、海面がこれ以上上昇すれば、クリスマス島は永遠に姿を消してしまうかもしれないのです。

予見されている変化が釣り場に影響を及ぼす前に、素晴らしい仲間たちとクリスマス島で釣りができた私は幸運だったと思います。COVID-19の感染拡大を防ぐために家にこもらなければならない今の状況も、いずれは過ぎ去り、日常が戻ってくるでしょう。それまでの数週間、私はお気に入りのデスティネーションでソーシャルディスタンスを取っている自分を想像しながら、近所の釣り場にこっそり出かけて竿を出してみるつもりです。

フラットに立ち込んで並んで歩く3人のアングラー
浅瀬にしゃがみ込み、ボーンフィッシュを手にするアングラー

原文:Off The Grid(Redington/REDINGTON・Far Bank Enterprises、2020年3月30日)
写真:REDINGTON・Far Bank Enterprises
日本語訳:Fly Fishing Outfitters WALTON

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